ダーッと行ってピッと曲がる

真っ直ぐダーーッと行って、信号をピッと曲がって・・・
大阪で道を尋ねるとこんな答えが返ってくる。そう・・・ご存知の方も多いでしょう。大阪人とはやたら擬音の多い人種なのだ。そりゃあ他府県の人も、 多少は会話に擬音が混ざっていることはあるだろう。たとえば「パーッと騒ぐ」とか「サッと表れる」とか。しかし・・・
ダーーッと行くってどうなの?どんな行き方なの?
ピッと曲がるってどうなの?どんな曲がり方なの?

ついついそんなふうにツッコミたくなるぐらいたくさんの擬音が使われる。

子供「な〜、お腹すいた〜」
母親「もうご飯やから。テーブルの上、チャッチャと片付けなさい!」

A男「今日の映画めっちゃ迫力あったなぁ」
B男「おう!化け物がガーーッって出てきたときビビッたっちゅうねん」

A子「今日のバーゲンえらい人やったなぁ」
B子「ホンマやぁ。入口あいたら一気にブワァァァやったもんなぁ」

チャッチャと片付けるて!!ガーーッっと出るて!!ブワァァァやったもんて!!
別に片付けるときにチャッチャという音がするわけでもなく、化け物がガーーッって言いながら出てくるわけでもない。 まして人間がブワァァァって叫びながらなだれ込むわけでもないのである。でも間違いなく雰囲気は出てるでしょう。クスッ♪
もしかして大阪人というのは、ボキャブラリーが少なくって、擬音を使うことによってそれを補ってる?いえいえ、決してボキャブラリーが少ないわけではない。 要はよりインパクトを強くするために、この擬音は使われるとみた!!だって「急いで片付けなさい」って言われるより「チャッチャと片付けなさい」と 言われたほうが気が急くし、「化け物が突然出てきた」って言うより「ガーーッと出てきた」のほうが迫り来る感じがでるではないか。 人もブワァァァとあふれ出るようなイメージが浮かびやすいというものだ。
もちろんこんな言葉は教科書には出てこない。だから正しい日本語とはいえないかもしれない。しかし、もし『次の公式を当てはめれば、パッパと簡単に答えが導き 出される』とか『1864年長州藩が京都にドドーーッと攻め入った』なんて書いてあったら楽しいではないか。 面白味のない教科書に臨場感がでて、もしかしたら勉強嫌いの子供も少なくなるかも・・・。

嗚呼…なんて素晴らしい大阪弁。まさに言葉の宝庫と言っても過言ではないだろう。そんな大袈裟な〜と思われたそこのあなた!!一度こうした擬音を使ってみていただきたい。 その便利さは、麻薬にとりつかれたジャンキーのように、もうきっと使わずにはいられなくなることだろう。