お母ちゃんに言うたらアカンで
大阪のおばちゃんの定番のセリフといえば、やはり「お母ちゃんには内緒やで」であろう。
何を母親に言ってはいけないのかというと、お小遣いをもらったことである。
お彼岸やお盆などに親戚の家に遊びに行ったとき、よく帰り際に親戚のオバちゃんがこっそり千円札を握らせてくれたりする。そのときにこのセリフがでるのだ。
「これでアメでも買い!お母ちゃんには内緒やで!!」
毎度のことなので子供も大体の予想はついているのだが、子供なりに気を使う。
「ええよ、お母ちゃんに怒られるから」と一応断ってみせる。しかし、オバちゃんはチカラまかせにグイグイと手の平にお金を押し付けてくる。
手を後にまわしたりした日にゃあ、
今度はポケットが破れてしまうんじゃないかと思うぐらいの勢いで、ポケットにねじ込むのである。
確かに子供にとってお小遣いがもらえるのは嬉しいもんだが、それはそれで気を使うこともあり、もしオバちゃんの言うとおり内緒にしていると、
あとでとんでもないことになったりする。
もし、その場で母親に何も告げず、あとでお小遣いをもらったことが発覚したとする。すると母親にこっぴどく叱られるのだ。
「なんですぐにお母ちゃんに言わへんの!お母ちゃん、お礼も言うてないわ〜。もう!恥ずかしいやろ。ホンマにこの子は!!」
てな具合だ。つまり、わが子が人様からお小遣いをもらっておいて、お礼も言わないのは体裁が悪いというのである。
しかし、そういう自分だって親戚の子供にお小遣いを渡すときは、絶対に「お母ちゃんには内緒やで」と言っている。
もし、そこの親からお礼のひと言がなかったらどう思うのだろう?答えは決まっている。
「あそこは子供が小遣いもろてもお礼も言わへんわ〜」
である。なら初めから「内緒やで」とか言うなよ!!「オバちゃんから小遣いもろたって、後からお母ちゃんに言うんやで」って言っておけばいいのだ。
そんな理不尽な大人の理屈に振り回されながら、大阪の子供は成長していくんやなぁ・・・。ウンウン。