意味もなく嫌われた悲しい過去
あれは忘れもしない、平成10年のこと・・・。
仕事の都合で約7ヶ月ほど東京で暮らしたことがある。勤務していたのは某コンピ ュータ会社で渋谷区代々木にあった。
初めての東京暮らしにも慣れてきた頃・・・。
同僚に頼まれて、初めて来社するお客様を新宿駅までお迎えに行ったときのこと。
JP新宿駅南口の改札を出たところで待っていたお客様に声をかけた。
「○○様ですか、どうも初めまして。私、株式会社○○○○の◆◆と申します」 と、ニコやかに挨拶をした。
相手はムッとした顔をして「どうも」とひと言。
『なんや愛想の悪い人やなぁ』と心の中でつぶやきながら、
「どうぞご案内します」
私はまたもやニコやかに話しかける。しかし相手は無言。
渋谷区といっても、甲州街道をはさんで新宿駅からは徒歩で5分もかからないとこ ろに会社はある。しかし、その5分間、相手は終始仏頂面のまま。“なんで?”と
いう疑問から、だんだん“ええかげんにせぇよ”という怒りに変わってきた。事な かれでいられない私としては、ここは突っ込まずにはいられない。
「あの〜、私、何かお気に障ることをしましたか?」
すると、ようやく相手の口が開いた。
「ボク、大阪弁って嫌いなんです。大阪弁をしゃべる大阪の人間はもっと嫌いなんですよ」とぬかしやがった。
なんやとーーーーっ!!あんたら関東の人間だけが、この日本で生活してるんと違うんじゃ!ボケーーーッ!!
と、叫びたい気持ちをこらえ、顔を引きつらせながら、
「ああ、そうなんですかぁ。失礼しました」(手はもちろんグー)
彼が過去に関西人に何かされたというトラウマがあるかどうかはさだかじゃないが関東には意味もなく、ただ大阪が嫌いという人がいることも事実である。
しかしこれは別に関東に限ったことじゃない。大阪でも同じ・・・いや大阪の方がひどいかも。相手が関東弁を話すだけで「きどってる」とか「いけすかないヤツ」
と毛嫌いする。何とも理不尽な話だが、かくいう私も「愛してるよ」なんて関東弁で言われた日にゃあ、サブイボものである。やっぱり大阪弁で「好きやで」と言われた方がしっくりくることは間違いないのである。